こんばんは。 宅建試験合格(未登録)のひねもすのたり管理人のブソンです。
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宅建試験に合格しても、すぐに営業ができるわけではありません。
宅建士を名乗るためには、宅建証が必要です。
宅建証を受け取るには、いくつかの過程を経なければいけません。
中には、別途費用が必要であったり、合格からの期限がある場合もあります。
宅建士になろうと考えている方は、過程を一つずつクリアして宅建士証交付まで進んでください。
それ以外の方は、どの段階まで進んでおくかは自由です。
宅建試験に合格してからの進路に迷っている方は、参考にしてください。
宅建試験を受けるすべて人が宅建士になるとは限らんぞ!
宅建士になる人は意外と少ない
宅建士登録を経て、宅建証を受け取って初めて、宅建士を名乗ることができます。
宅建試験に合格した人のうち、宅建士登録をする人は50%と言われています。
また、宅建士登録をした人のうち宅地建物取引士証を受領する人は20%ほどです。
要するに、宅建試験に合格した人のうち宅建士になる人は10%ほどということになります。
宅建士になるために宅建試験を受験している人は、思いの外少ないのが現状です。
勉強の力試しや違う資格のステップアップの手段として受験する人がほとんどで、業務上資格が必要な人や不動産関係に従事するために受験する人は少数派のようです。
宅建試験は、法律系の資格の入門とされておるぞ!
宅建士になるまでの手続手順
宅建試験に合格した後、宅建士になるまでの手続きには、大きく6つの過程があります。
条件を満たせば、「❶ 登録実務講習受講・修了」と「❹ 法定講習受講」は省略することができます。
まず、宅建士の資格登録ができる条件は、宅建試験に合格し、実務経験を有し、欠格要件に該当しない人です。
実務経験を有するとは、以下の3つのどれかを満たした人のことです。
① 宅建建物取引業の実務(一般管理者除く)の経験が2年以上である者
② 国土交通大臣の登録を受けた宅地または建物の取引に関する実務についての講習を修了した者
③ 国、地方公共団体またはこれらの出資により設立された法人において宅地または建物の取得または処分の業務に従事した期間が通算して2年以上である者
不動産業界に従事していて2年以上の実務経験がある人は、そのまま「❷ 宅建建物取引士資格登録申請」に進むことができ、実務経験がない人は「❶ 登録実務講習受講・修了」しなければ資格登録へと進むことができません。
宅建試験に合格した人のほとんどは、「実務経験がない人」に当てはまると思いますので、資格登録をする方は登録実務講習を受講しましょう。
❶ 登録実務講習
別途費用 10,000〜25,000円
まずは、登録実務講習受講についてです。
登録実務講習受講は、下記から好きな実施機関を選択して申し込みができます。
費用は10,000〜25,000円前後のところが多く、実施機関によって異なっています。
試験終了後、早ければ早いほど価格が低くなる傾向があるようです。
登録実務講習受講は、いつまでに受講しなければいけないといった期限はありません。
都合のいい時期を選んで受講すれば大丈夫です。
もちろん、宅建士になりたいと思っていない人は受講する必要はありません。
ただ、法定講習の免除や法定講習免除からの宅建建物取引士証交付申請には合格から1年といった期限があるので、宅建証が必要な方は急いだ方がいいでしょう。
登録実務講習は、① 自宅学習、② 講習(スクーリング)、③ 修了試験の3つで構成されています。
登録実務講習に申し込むと、実施機関からテキストやDVDなどの教材が送られてきます。
実施機関によって送付物は異なるぞ!
① 自宅学習
送付されてきた教材は、登録実務講習で使用するので大切に保管しておきましょう。
教材には、登録実務講習までに余裕があれば軽く目を通すくらいで大丈夫です。
② 講習(スクーリング)
登録実務講習は、実施機関によって違いますが、1~2日間に渡って行われます。
1日講習コースの場合は朝早くから夜まで、2日講習コースの場合は朝から夕方までとなっています。
都合のいい方を選んで申し込んでください。
③ 修了試験
講習の最後に、修了試験があります。
修了試験に80%以上得点することで、登録実務講習修了証の発行を受けることができます。
この登録実務講習修了証は、「❷ 宅建建物取引士資格登録申請」に必要な書類になります。
❷ 宅建建物取引士資格登録申請
別途費用 37,300円
2年以上の実務経験がある人、登録実務講習を修了した人は、宅建建物取引士資格登録申請をすることができます。
宅建建物取引士資格登録申請は、合格した都道府県において行います。
各都道府県の窓口に、申請書一式と本人確認書を持参して申請してください。
登録手数料は37,000円です(現金で持参)。
宅建建物取引士資格登録申請に必要な提出書類は、以下の10つです。
登録申請書(合格証書同封)記入
黒色のボールペン等で記入するようにしてください。
誓約書(合格証書同封)記入
宅地建物取引業法第18条第1項第3号から第12号までに該当しないことを誓約する書面です。
欠格事由に当てはならないことを証明するものです。
身分証明書 市区町村
運転免許証などの身分証明書のことではありません。
「成年被後見人」や「被保佐人とみなされる者」に該当しないこと、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しないことの証明書です。
身分証明書は、本籍地の市区町村で入手できます。
発行日から3カ月以内のものが必要となります。
登記されていないことの証明書(合格証書同封)記入 法務局
「成年被後見人」や「被保佐人とみなされる者」に該当しないことの証明書です。
合格証書に同封されている「登記されていないことの証明書」に記入して、法務局の窓口に提出してください。
別途、収入印紙300円が必要です。
発行日から3カ月以内のものが必要となります。
住民票の抄本(都道府県により提出不要) 市区町村
申請者本人のみ記載のもの、個人番号(マイナンバー) が記載されていないものが必要です。
本籍地、続柄の記載は不要です。
発行日から3カ月以内のものが必要となります。
合格証書 持参
合格証書の原本を提示するか、提出用のコピーが必要(都道府県による)です。
合格証書の氏名に変更がある場合は、戸籍抄本が必要になります。
顔写真 撮影
上記の登録申請書に貼り付けてください。
顔の大きさ2cm程度のカラー写真が必要です。
実務経験証明書 記入 or 持参
2年以上の実務経験の証明書です。
登録実務講習の修了者は、登録実務講習修了証が必要です。
① 実務経験2年以上の者
実務経験証明書(合格証書同封)に記入して会社に提出してください。
関係資料(社会保険関係事項証明書、代表者が原本証明した「従業者名簿の写」等)が必要な場合もあります。
② 登録実務講習修了者
登録実務講習で受領した修了証が必要です。
③ 国又は地方公共団体等において宅地建物の取得又は処分の業務に従事した期間が2年以上の者
それぞれの機関が発行する証明書が必要です。
印鑑 持参
登録申請書に押印したものと同一のものを持参してください。
その他、都道府県知事が必要と認める書類 持参
合格証書に同封されている「都道府県の登録等の手続きについて」を参照し、足りない書類があれば追加してください。
すべて揃えたら、各都道府県の窓口へ持参してください。
❸ 登録完了
登録完了は、ハガキで通知されます。
登録申請後、約30〜60日程度かかります。
❹ 法定講習
別途費用 16,500円 免除期限あり 合格後1年以内
宅建試験に合格後、1年以内に宅建建物取引士証交付申請をする方は法定講習を受講する必要はありません。
宅建試験合格後1年以上が経ったあとに宅建士証の交付申請をする人、宅建士証の有効期間の更新を希望する人は法定講習を受講する必要があります。
費用は、受講料12,000円、交付申請手数料4,500円となっています。
法定講習は、宅建士の資格登録をしている都道府県で受講します。
時間は、朝から夕方までの1日講習となっています。
登録実務講習と違って、修了テストはありません。
宅建士証の更新を行う場合は、古い宅建士証を返納する必要がありますので気をつけてください。
❺ 宅建建物取引士証交付申請
別途費用 4,500円
「❸ 登録完了」が完了し(または❹ 法定講習を受講した方)、登録完了のハガキが到着したら、宅建建物取引士証交付申請ができます。
宅建建物取引士証交付申請は、資格登録を申請した都道府県において行います。
交付手数料は4,500円です(現金で持参)。
宅建建物取引士証交付申請に必要な提出書類は、以下の4つです。
宅地建物取引士証交付申請書(自治体のホームページからダウンロード可能)記入
顔写真 撮影
必要枚数は、都道府県によって異なります。
縦3cm×横2.4cm(顔の大きさ2cm程度)が必要です。
登録通知書(ハガキ) 持参
申請後、送られてきたハガキを持参して下さい。
印鑑 持参
シャチハタは不可です。
法定講習免除の人が宅地建物取引士証の交付を受ける場合は期限ありますので(合格から1年以内)、各都道府県に確認してください。
❻ 宅建建物取引士証受領
宅地建物取引士証の交付には、10〜15日ほどかかります。
即日交付をしている都道府県もありますので、確認して下さい。
宅地建物取引士証の受け取りには、窓口か郵送を選択できる場合があります。
宅建士証の有効期限は5年間です。
したがって、法定講習は5年毎に受講する必要があります。
まとめ
宅建試験に合格して宅建士として仕事をしていくには、宅建証が必要になります。
宅建証を受領するまでには、いくつかの過程があります。
宅建試験に合格したままでも、登録実務講習の受講から交付申請までのどの段階でストップしても大丈夫です。
法定講習の免除や法定講習免除からの宅建建物取引士証交付申請には合格から期限がありますので、宅建士になる方は急いだ方がいいでしょう。
受領した宅建証には、5年の期限があります。
登録実務講習修了証には期限のない自治体もあるため、登録実務講習だけ受講してみるのもいいと思います。