こんばんは。 行政書士挑戦中のひねもすのたり管理人のブソンです。→合格しました!
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2020年度の行政書士試験まであと4カ月となりました。
試験勉強を本格的に開始してから、あっという間に半年が過ぎました。
アプリでの計測によると、この半年での勉強時間は357時間、すでに去年の宅建試験の勉強時間(253時間)を大きく超えました。
宅建より範囲がぐんと広くなり、選択肢が4択が5択になって記述問題もある分、難易度が高くなったなと感じています。
3大法令だけでも大変なのに、商法や会社法、一般知識や文章理解、記述対策と、勉強を進めていけばいくほど次々壁に突き当たる感じがしています。
けれど、その度に新しく学ぶことがたくさんあって、毎日新鮮な気持ちで勉強することができています。
今回は、行政書士試験に向けての勉強の進捗状況についてです。
これまでにしてきたこと
勉強し始めて半年が経ちましたが、当初の立てた計画より1カ月ほど速いペースで勉強が進んでいます。
当初の計画では勉強する日に土日を含めていなかったので、週末も平日と同じくらい勉強できている分、進んだ結果となりました。
今年に入って勉強を休んだ日は1日だけ、1日あたりの勉強時間は約2時間となっています。
テキスト
まずは、3大法令のテキストの読み込みからスタートです。
行政書士試験の科目には、法令等の「憲法・民法・行政法・会社法・商法・基礎法学」、そして「一般知識」があり、3大法令とは法令等のうち「憲法・民法・行政法」のことです。
この3科目で配点全体の72%(216点/300点)を占めるのでとても重要な科目です。
テキストは、「よくわかるシリーズ」を使用しています。
要点をまとめた箇条書きや表の多いテキストでなく、文章が主になっています
デメリットは、文章がメインなので分量が多いこと、視覚的に要点が把握しにくいところです。
また別の問題集でわからないところがあっても、テキストのどこに書かれているか探しにくいのも欠点だと思います。
内容的にはとても理解しやすく、行政書士試験にしっかりと対応しているので、おすすめしたいテキストの一つです。
1周目はざっくりと、2周目は掲載されている条文や判例を六法で一つ一つ確認しながら読み込んでいき、勉強開始からの3カ月はそれぞれのテキストを2周することに集中しました。
どの科目分野もテキストをただ読み進めていくことはしんどいです。
まだ憲法・民法は楽しみながら読むことができましたが、行政法はなかなか内容が頭に入って来ずとても辛かったです。
けれど、この時点でテキストを通して全体を把握しておくことはとても大切だと思います。
六法は判例六法を使用していて、条文ごとに短い判例の趣旨が載っているのでおすすめです。
勉強し始めの3カ月は我慢の時期じゃ!
過去問題は試験の傾向や難易度を把握するにはとても有効ですが、出題範囲全体からみるとどうしても断片的な理解になってしまうので、ときどきテキストを読み返して過去問題で問われた論点の周辺知識を頭に入れ、点と点を結ぶ作業がとても大切だと思います。
過去問は点、それらを繋いで線にするためにテキストを使用するのじゃ!
問題集
僕は、合格革命の肢別過去問集を勉強の中心に置いています。
過去問題から抽出された一問一答の問題集ですが、この一冊を試験日まで繰り返し解くことを目標にしています。
テキストを2周しても、1周目はほとんど正解できません。
ただテキストを読んでいても、論点の把握や細かい理解には繋がりにくいことがよくわかります。
肢別問題集の2周目は、出てきた条文や判例を一つずつ六法で確認していきます。
六法には、テキストに出てきた条文や判例は青色、過去問題で出てきたものは赤色、その他の問題集に出てきたものは黄色でマークして出題傾向の見える化をしています。
回転させるほどだんだん正解率は上がっていきますが、全問正解することはなかなかできません。
問題数が多く、1周するのにある程度時間がかかるため、覚えたことも忘れてしまいます。
肢別問題集には、憲法378問、行政法983問、民法780問、商法60問、会社法143問、基礎法学43問、情報通信・個人情報保護法55問の問題が掲載されています。
5周目まで正解できていたのに、6周目になって間違うこともあります。
けれど、繰り返していくうちに問題文が深く読めるようになり、論点も素早く把握できるようになります。
肢別問題集を毎日の勉強の基礎に置いて、これにプラスして他の教材を取り入れていきたいと思ってます。
忘れたことはまた覚え直せばそれでいいぞ!
問題集は他にも、公務員試験用の「新スーパー過去問ゼミ」シリーズを使用しています。
行政書士試験の問題集はほとんど過去問題を中心に編集されているので、問題集を変えても内容ほとんどが被ってしまって新鮮味がかけてしまいます。
また、行政書士試験の過去問題だけでは、基本的で広範囲な知識を得ることは難しいです。
「新スーパー過去問ゼミ」は出題傾向が異なりますが、一般的で基本的な知識を身に付けることができるのでとてもおすすめです。
とくに解説の始めの解答を一文でまとめた部分がとても秀逸で、論点の把握や理解がしやすいです。
僕は、民法と行政法で「新スーパー過去問ゼミ」を使用しています。
行政法に関しては、公務員試験は行政書士試験と比べて判例問題の数が多いので、よりたくさんの判例に出会うことができます。
切り口の違う問題は論点を深く理解できるので、思い切って公務員試験の問題集を取り入れてみてもいいと思います。
終盤になって問題集を追加することはリスクがあるので、できるだけ早い段階で取り入れておいた方がいいぞ!
次に使用したのは「出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集❶(法令編)」です。
ここで初めて本番形式の5肢択一の過去問題と対峙することになります。
ウォーク問は、行政書士本試験の過去10年分の問題を分野ごとにまとめた問題集です。
「ウォーク問 法令編 ❶」には、憲法90問、行政法190問、民法90問、商法10問、会社法40問、基礎法学20問、また、憲法・行政法の多肢選択問題、民法の記述式問題も掲載されています。
ちょうど出題数×10年分の問題数じゃ!
肢別問題集を繰り返していれば、憲法・民法・行政法のどの分野も9割くらいは正解できます。
一肢ごとに答えが導き出せなくても消去法で正解を導き出すことができるので、一問一答より正解率は上がります。
残念ながら、ウォーク問の解説(特に行政法)は良くありません。焦点がずれていたり、論点が違っているものも散見されるため、ウェブなどで違う解説も参照した方がいいでしょう。
僕は、行政書士試験対策専門スクール「ステップアップファースト」の解説を使用しています。端的でとてもわかりやすいのでおすすめしたいです。
法律問題の解答はときに多面的になるので、違う解説を合わせて確認することは理解を深めることにとても役立ちます。
ウォーク問は基礎を作るために何度も繰り返すような問題集ではなく、実力を確認するための問題集だと思います。頻度を決めて、要所要所で解くようにした方がいいでしょう。
肢別問題集を繰り返していれば過去10年の過去問題をある程度解くことができますが、過去10年の過去問題をいくら繰り返しても肢別問題集をすべての問題を正解することは難しいです。
肢別問題集とウォーク問は同じ過去問題集ですが、網羅している範囲が違います。
ウォーク問では本試験の難易度や出題傾向を把握することには向いていますが、試験範囲全体に対するカバー率はとても低いです。
ピンポイントで出題された過去問題より、広範囲で基本的な問題を繰り返した方が基礎力の向上につながり、どんな問題にも対応できる可能性があるでしょう。
行政書士試験を攻略するために必要な情報の一つになると思います。
ウォーク問は要所要所で使用するのじゃ!
以上のように、試験開始からの6カ月は3大法令等の(憲法・民法・行政法)を中心に勉強を進めてきました。
肢別問題集を中心に、公務員用の新スーパー過去問ゼミ、そしてウォーク問と一通りの学習を終えました。
肢別問題集の範囲が広いと言っても、掲載されていない条文や判例もたくさんあり、一問一問の間にはかなり大きな隙間があります。
そのような知識は、テキストや公務員試験などの他の教材、模試などで埋めていくしかありません。
また、2020年度には民法改正があるので(必ず出題されるでしょう)、訂正されていたとしても過去問題だけに頼り過ぎるのはかなり危険だと思います。
独学では、教材の選択や最新の出題傾向の把握にリスクが伴うことを承知しておくのじゃ!
これからすること
試験までのこれからの4カ月は、残りの科目(商法・会社法、基礎法学、一般知識)の勉強を開始したいと思います。
これまでの3大法令の肢別問題集はそのままに、それにプラスする形で進めていくことになると思います。
また、行政法・民法には高配点(60点/300点)の記述問題や多肢選択問題もあるので、そちらの対策も必要になるでしょう。
一般知識は、政治・経済・社会の対策はしようがないので、点に繋がりやすい情報通信・個人情報、文章理解を中心に勉強していこうと思っています。
基礎法学
基礎法学は、初学者にはとても難しいです。
たった2問(8点/300点)ですが、1〜2問目に出題されるのでペースを掴むためにも1問は正解したいところです。
難易度が高い問題も多いですが、定まった勉強範囲もないので、テキストや過去問題と似たような問題が出された場合は確実に得点できるようにしておきましょう。
「伊藤真の法学入門」に掲載されていることが多く出題されているので、読書代わりに読んでおいてもいいと思います。
Kindle Unlimitedなら無料で30日間試し読みができます。
会社法・商法
会社法・商法のテキストは、「行政書士 しっかりわかる 講義生中継 商法・会社法」を使用しています。
憲法や民法に合わせて「よくわかるシリーズ」にしようか迷ったのですが、ボリューム的にこなせそうにないので、薄めのこちらのテキストにすることにしました。
配点は、会社法・商法で20点(全体の7%)ですが、捨て科目にはせずに最低限の対策で勉強を進めようと思います。
会社法・商法はしっかり勉強するととても面白い科目分野だと思います。
けれど、行政書士試験の合格を目指すのであれば、会社法・商法に時間を多くかけることは非効率です。
勉強していく上で興味が持つことができれば、合格してから腰を据えて勉強すればいいでしょう。
残念ながら、僕の選んだ「しっかりわかる講義生中継」はおすすめできるテキストでありません。
図や表現が曖昧でわかりにくく、構成も内容も良くありません。
ツメ(小口に付けた見出し)も分類が大き過ぎるので目的のページにも辿り着きにくいです。
これから勉強する方でテキストを探している方は、「よくわかるシリーズ」を使用する方がいいかもしれません。
一般知識
法令等の勉強が完璧でも、一般知識で24点以上(56点中)を取らなければ足切りで不合格になってしまいます。
一般知識は、足切りを回避するためある程度の勉強は必要になってくると思います。
政治・経済・社会、情報通信・個人情報、文章理解のうち、比較的点数の取れそうな情報通信・個人情報、文章理解の分野をとくにしっかり対策しておきたいです。
大きな時間を割くことができませんが、1日10分、コツコツと積み重ねていこうと思います。
政治・経済・社会
政治・経済・社会は範囲が広過ぎるので対策がとても難しいです。
たとえどんなに勉強しても、その部分から出題されることはまずないでしょう。
過去に出題された問題が再び出題される可能性も限りなく少ないと思いますが、10年分の過去問題を一通りこなしておけば安心材料にはなるかもしれません。
僕は、時事問題対策で「ニュース検定公式テキスト」を購入しました。
ざっくりと読んでみたのですが、内容も良く、読みやすく、純粋に面白かったです。
今年の3月発売ですので、新型コロナウイルスに関しても記載がありました。
あまり手を広げずに新聞を読む感覚で時間のある時に読んでみる感じでいいと思います。
政治・経済・社会のこれ以上の対策はしなくてもいいと思います。
3大法令や情報通信・個人情報、文章理解に時間を割くのじゃ!
情報通信・個人情報
情報通信・個人情報は、肢別問題集やウォーク問でしっかりと過去問対策をしておきたいです。
情報公開法については、「スーパー過去問ゼミ 行政法」でも触れられています。
判例六法には、行政個人情報保護法は掲載されていますが、個人情報保護法はかなり割愛されています。
判例六法を使用されている方は、ウェブなどで条文を検索してプリントアウトしておきましょう。
個人情報保護法の改正案は令和2年6月に公布されましたが、まだ施行されていないので2020年度の試験範囲からは外していいと思います。
情報通信・個人情報のそこまで範囲は広くないので、オールインワンのテキストで勉強しても、ITパスポートなどの教材を使用してIT用語の勉強をしてもいいと思います。
過去問の範囲内の理解に注力し、深追いはしなくて大丈夫だと思います。
文章理解
文章理解は、得手不得手があると思います。
僕はまだ文章理解の勉強を始めていませんが、過去問を解いてみて得点できそうであれば対策の必要はないと思います。
行政書士の過去問題は行政書士試験研究センターのホームページからダウンロードできますが、著作権の関係で文章問題は割愛されています(伊藤塾が配布している過去問には掲載されています→例)平成25年度)。
市販の過去問題集にはすべて掲載されているので、購入してしっかりと解いて、どのくらい正答できそうか確認しておきましょう。
過去問題でまったく歯が立たないという方は、文章理解の問題集を1冊購入しましょう。
文章理解には解法テクニックもあるので、試験日まで1日1問ずつ毎日取り組めば苦手意識はなくなると思います。
文章を読むことに慣れておくことが肝心です。
記述問題
記述は、60点(300点中)の配点があります。
行政法1問、民法2問の計3問が出題されますが、配点が高いのでとても重要な科目になります。
記述で満点を取ることができれば、その他の科目で120点取れれば合格することができます。
つまり、その他の問題で半分(120点/240点)でいいことになります。
日頃から六法や判例集などで条文を読む癖をつけていても、記述問題を完璧に解答することは難しいです。
択一の問題を勉強していれば自然と記述も書けるようになると言われていますが、僕はそうは思いません。
与えられた選択肢から正解を選ぶことと、論点を整理して条文や判例を思い起こして文章で正確に書き示すこととは、思考回路がまったく違います。
記述問題はしっかり対策することが必要になると思います。
逆に、記述問題の勉強は択一問題や多肢選択の勉強にかなり有効になってきます。
過去に出題された問題と同じ論点は出題されないと思うので、過去問題でまず出題傾向を把握し、「みんなが欲しかった!行政書士の40字記述式問題集」を使用してしっかりと対策をしたいと思います。
多肢選択問題(憲法・行政法)も掲載されているので、こちらの対策もできるので嬉しいです。
その他の問題集
過去問題だけではなく、多方向からの問題に慣れておきたいのでオリジナル問題集の「合格革命 行政書士 一問一答式 出るとこ千問ノック」をします。
使用する問題集は、肢別問題集(メイン)、公務員用問題集、ウォーク問、千問ノックの4種類になります。
これ以上、問題集を増やす予定はありません。
千問ノックは肢別問題集と同じシリーズですが、肢別問題集に掲載されていない論点や判例も掲載されています。
肢別問題集をこなしていても1割ほどは正解できません。
条文の語尾や一部分だけを置き換えただけの細かい問題もあるので、あまり深追いせず、ある程度勉強を終えてから力試しのつもりで挑戦するのがいいと思います。
問題文も短いので1周するにはそこまで時間はかかりませんが、範囲も狭く、重要度も低そうなので、時間の取れない方はしなくてもいい問題集だと思います。
以上の勉強を試験の3カ月前までにしっかりと行っていきたいと思います。
試験の3カ月前には試験範囲のすべてインプットを終え、模試や民法改正に焦点を絞りながら、直前の2カ月は全体の復習に充てたいと思っています。
模試
会場模試を受験する予定はないですが、市販模試は何冊か購入しようと思ってます。
模試では、今の実力を知ることも大切ですが、ペース配分や解く順番などを考慮していきたいと思ってます。
行政書士は試験範囲が広いので、全範囲の基本的な勉強を終えたら早めに模試をしておく方がいいでしょう。
運良く理解できていない部分が発見できたとしても、それらを勉強をし直す時間が足りなくなってしまう可能性があるからです。
2020年以降については民法改正があるので、過去問題だけに頼らず模試などの予想問題での対策が必須だと思います。
最低でも2カ月前には一度、模試に挑戦しておく方がいいでしょう。
まとめ
以上、行政書士試験の4カ月前の勉強の進捗状況です。
行政書士試験と宅建試験の問題の難易度自体は同じくらいだと思います。
行政書士試験と宅建試験の大きな違いは試験範囲の広さです。
標準的な勉強時間の目安(行政書士試験800時間・宅建試験400時間)を比べてみても2倍くらいの差があり、僕の体感では、行政書士の方が3倍くらい試験範囲が広いかなと思っています。
どちらの試験でも過去問題は重要ですが、試験範囲の広さによって過去問題の重要度は変化します。
行政書士試験では過去問題だけに頼らず、その周辺知識にまで範囲を広げながら勉強を進めていくことが大切だと思います。
試験まであと4カ月、引き続き頑張っていきましょう。