
宅建試験に合格した後、宅建士になるまでにはいくつかの手順があります。
その1つ目に当たるのが、登録実務講習です。
すでに不動産業界にいて2年の実務経験がある人は、登録実務講習を受講せずに資格登録申請に進むことができます。
2年の実務経験のない人は、登録実務講習受講の修了を以って2年の実務経験があるとみなされるので、宅建士にになる人は登録実務講習を受講しなければいけません。
宅建試験の合格者のうち、すでに不動産業界にいると思われる人(5点免除者での受験者)は約30%です。
少なくとも残りの70%の合格者は、2年の実務経験がないことになります。
僕は不動産業業界に進む予定はありませんが、僕の住む都道府県では登録実務講習修了証の期限はない(→基本的に登録実務講習修了証には10年の有効期限があります)ようですので、思い切って受講してきました。
登録実務講習は、❶ 申し込み → ❷ 自宅学習 → ❸ 講習(スクーリング)→ ❹ 修了テスト → ❺ 修了証受領 の順番になります。
今回は、登録実務講習の内容や修了テストについて書いていきます。
📝 申し込み
宅建試験に合格すると、不動産適正取引推進機構から合格証が送付されてきます。
その中には、資格登録の手順や申請書なども同封されています。
登録実務講習実施機関一覧も入っているので、その中から好きな実施機関を選んで申し込みをしてください。
国土交通省のホームページにも登録実務講習実施機関一覧が掲載されていますので、合格発表前でも決めることができます。
登録実務講習の費用は実施機関によって異なりますが、10,000〜25,000円となっています。
試験終了後、申し込みが早ければ早いほど価格が低くなる傾向があるようです。
登録実務講習には、1日講習コースと2日講習コースがあります。
- 🗓️ 1日講習コース … 朝早くから夜遅くまで
- 🗓️ 2日講習コース … 朝から夕方までの2回
都合のいい方を選んで申し込みをしてください。

宅建試験の合格に自信がある人は、試験後すぐに申し込んでも大丈夫です!
📖 自宅学習
登録実務講習を申し込むと、テキストやDVDなどの教材が送られてきます。
教材の内容は、申し込む実施機関によって異なります。
送られてきた教材は、登録実務講習の当日に使用するので、届いたら大切に保管しておきましょう。
登録実務講習には、1カ月間の事前自宅学習が義務付けられています。
そのため、講習の1カ月以上前には申し込みを完了しておかなければなりません。

一番気になることだと思いますが、事前の自宅学習はしなくても大丈夫です。
もし登録実務講習までに余裕があれば、テキストに軽く目を通すくらいでいいでしょう。
👨🏫 講習(スクーリング)
僕が受講したのは、2日間の講習コースです。
講義のスケジュールは以下の通りでした。
- 📅 1日目: 9:00〜16:30(5コマ)
- 📅 2日目: 9:00〜16:30(4コマ+修了試験)
講義はテキストに沿って進みますが、細かい内容の解説というよりは、講師の実務経験に基づいたエピソードや雑談が中心です。
ときどきテキストの「ここに線を引いてください」と教えてくれるので、その部分にマーカーを引き、すぐに見つけ出せるようページに付箋を貼っておきましょう(→マーカーと付箋は必ず持参するようにしてださい)。
マーカーを引いた箇所は、修了試験の○×問題の答えになります。
2日目の午後からは「演習」に入ります。
いくつかの資料を参照しながら、登記事項証明書や契約概要書に転記する方法を教わります。
どの資料のどの場所を参照して、登記事項証明書や契約概要書のどの場所どのように記入していくか細かく教えてくれるので、その通りにすれば、修了試験の演習問題の穴埋めも難しくありません。
このように修了試験に出題される箇所は確実に教えてもらえるので、それを聞き逃さないように注意して講義を受講していれば修了試験はとても簡単です。

📋 修了試験
講習の最後には修了試験が実施されます。
この修了試験において80%以上の得点を取ることで、「登録実務講習修了証」が交付されます。
この修了証は、宅建士資格登録申請時に必要となる「2年の実務経験」の証明として使われます。
試験の形式は次の通りです:
- ✅ ○×問題: 30問
- ✅ 穴埋め問題: 20問
- ⏱️ 試験時間: 60分
テキストや演習問題の持ち込みが可能ですので、わからない問題があればテキストの付箋を貼ったマーカー部分を見れば簡単に答えられます。
講義中にマーカーや付箋で印を付けた箇所を見返すだけで、ほとんどの問題に対応できます。
わからない問題があっても、事前にマークしておいたページを素早く確認できるようにしておけば安心です。

テキスト内の付箋を「解答済み」で剥がしていくか、✅マークをつけて整理しながら進めると効率よく答えられます。
試験開始から20分が経過すると、解答用紙の提出が可能になり、その場で講師が採点してくれます。
80%以上の合格点に達していれば、名前の書かれた修了証が用意されているので受け取って登録実務講習は終わりです(修了証が即日受け取れるかは実施機関によって異なります)。
僕の場合は、試験の解答に45分ほどかかって、無事満点を取ることができました。

🏁 まとめ
宅建士を目指す人で、2年の実務経験のない人は必ず登録実務講習を受講しなければいけません。
宅建試験後、申し込みが早いほど価格が低くなる傾向がありますので、試験の結果に自信のある方は終了後すぐに申し込んでもいいと思います。
登録実務講習には事前学習は必要ありません。
講義をしっかりと聞いていれば、修了試験も簡単に合格できるでしょう。
ただ、1日講習コースも2日講習コースも長時間の講義ですので、体調管理に気をつけて万全の状態で臨めるようにしておきましょう。
- 📘 自宅学習は不要!
- 🖍 講義中のマーカー箇所が試験に出る!
- 📄 修了試験は○×30問+穴埋め20問、テキスト持ち込み可!
- 💪 長時間の講義なので体調管理は万全に!

宅建試験の合格は、宅建士になるための入り口です!