
みなさんは、「カラーカード」というアイテムを使ったことがありますか?
デザイナーなどの色を扱う仕事をされている方は、「DICかカラーカード」や「PANTONE」といった特色カラーチップや、CMYKの「プロセスカラーチャート」などを使用しているかもしれません。
どのカラーチップやカラーチャートも印刷の仕上がりを事前に確認したり、色の調査に使用します。
いわゆる色の見本として活用します。
色彩検定1級の2次試験では、「新配色カード199a」というカラーカードを使用します。
解答用紙に「新配色カード199a」を切って貼って、カラーカードで解答します。
この記事では、色彩検定1級2次試験に必須の「新配色カード199a」について、詳しくわかりやすく解説していきます。
色彩検定1級の2次試験の前には、問題集や過去問題集と一緒に「新配色カード199a」も購入して、試験対策をしてください。

色彩検定1級は、カラーカードの使い方も学べる試験です!
🖌️ 「新配色カード199a」とは
色彩検定1級2次試験で指定されているカラーカードは、「新配色カード199a」です。
実は、「199a」以外にも「199b」「199c」という種類がありますが、違いはカードの「大きさだけ」です。

色彩検定1級2次試験で配布されるのは、小さいサイズの「199a」になります。
試験で使用するのはその一部になるので、練習用にも大きなサイズを購入する必要はありません。
一番小さい「新配色カード199a」を購入しましょう。
🎨 「新配色カード199a」の特徴
「新配色カード199a」は、日本色研の配色体系「PCCS」からいくつかの色相を選び、それぞれ色相に対するトーンによく使われる色を足して199色にしたものをマット紙に印刷したものです。
🎨 PCCS(Practical Color Coordinate System)
PCCSは、財団法人日本色彩研究所が開発した色彩体系です。色彩調和を主な目的として設計されており、配色を考える際に非常に適しています。
PCCSでは「Hue(ヒュー)」と呼ばれる色相と、明度と彩度を組み合わせた「Tone(トーン)」という二つの属性によって色を整理し、体系的に表示しています。この仕組みは「ヒュートーンシステム」と呼ばれます。
出典:色彩検定3級テキスト|色彩検定協会

🧩 PCCSの色相環
「新配色カード199a」では、PCCSの24色相のうち、偶数番号にあたる12色相のみが収録されています。ただし、v(ビビッド)トーンに限っては、24色相すべてが収録されています。
色相環とは、色の波長の流れに従って赤から紫までを環状に並べ、赤と紫の間を人工的に補完して一周させたものです。
色相環上で向かい合う色同士は「補色」と呼ばれ、互いの色を引き立て合う関係にあります。
🧵 PCCSのトーン
「新配色カード199a」に採用されているトーンは、PCCSで定義された標準12トーンのうち、「S(ストロング)」を除いた11トーンです。
「P(ペール)」トーンと「lt(ライト)」トーンには、高彩度版(+記号付き)の色が収録されています。

「S(ストロング)」トーンは、試験に出題されません!
🖍️ 裏面
「新配色カード199a」の裏面には、5mm間隔のドットとPCCS色記号が印刷されています。
このドットを目印にカットすれば、解答用紙にきれいに貼ることができるようになっています。
さらに、裏面にPCCS色記号が書かれているため、表面の色と対応する色記号を暗記する必要はありません。
色彩検定1級の2次試験では、問題を解いてPCCSの色記号を答え、「新配色カード199a」の裏面のPCCS色記号を見て切り取って、解答用紙の枠に合わせて貼る、という流れになります。

🎁 市販と配布物の違い
色彩検定1級2次試験では、受験者全員に新品の「新配色カード199a」が配布されます。
市販の「新配色カード199a」と試験当日に配布されるものには違いがあります。
最大の違いは、カードの冒頭部分です。市販品には、以下のような内容が記載されています。
- 📝 「新配色カード199a」の特色
- 🎨 PCCSトーン名
- 🔢 PCCS色相番号と色相名
- 🧩 トーン図
- 🌸 ピンク系・ブラウン系・オフニュートラル系・肌色系の色相記号
- 🔄 PCCSとマンセル記号の対応表
試験用に配布される「新配色カード199a」では、この部分がすべて取り除かれています。
検定試験では、この情報が解答の手がかりになる可能性があるため、受験者全員に公平性を保つ目的で除かれています。
上の画像が市販版の「新配色カード199a」、下の画像が試験当日に配布される「新配色カード199a」です。
📚 まとめ
色彩検定1級2次試験では、「新配色カード199a」というカラーカードを使用します。
このカードをカットして解答用紙に貼り付けながら、解答していきます。
試験対策を始めるときは、問題集や過去問題集と一緒に「新配色カード199a」も必ず用意しましょう。
また、色彩検定公式テキスト2・3級の巻末には、実際に「新配色カード199a」を切って貼って作る「PCCSカラーダイヤル」と「PCCSトーン別明度表一覧表」が付録してあります。
色彩検定1級の2次試験の対策に非常に有効ですので、「新配色カード199a」を購入して是非チャレンジしてみてください。

試験時間は90分と短いため、時間配分に注意しましょう!
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