こんばんは。 行政書士試験合格(未登録)のひねもすのたり管理人のブソンです。
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行政書士試験の科目分野には、商法・会社法があります。
配点が低いため、行政書士を目指す方はどのくらい勉強すればいいのか悩む方も多いと思います。
商法・会社法のうち、会社法は条文数も多くかなり難しくて複雑なため、完璧に仕上げようとすると3大法令(憲法・民法・行政法)と同じくらい時間がかかります。
僕は2020年の行政書士試験に独学で挑戦しましたが、本試験は216点、そのうち商法会社法は5問中4問(16点)でした。
今回は、行政書士試験に独学で挑戦する方のために商法・会社法の勉強の進め方について書きます。
配点は全体の6%
まず、商法・会社法の配点を確認しておきましょう。
商法・会社法の配点は、商法1問(4点)と会社法4問(16点)の計20点(300満点中)です。
全体のたった約6%ですので、時間対効果を考えて勉強せずに捨て科目にしてしまう人も多いです。
20点の配点をどう捉えるかじゃ!
300点中の20点といえば、3大法令の憲法の5肢択一と同じ配点です。
憲法を捨てる人はいないと思うので、商法・会社法も完全に捨ててしまうにはもったいないと思います。
会社法の4問すべてを正解することは難しいですが、商法の1問は比較的点を取りやすくなっています。
捨て科目にせずに勉強したいいう人は、毎日10分ずつで構わないので、少しずつ勉強するようにしましょう。
1日10分程度なら、3大法令の勉強時間を削らずに勉強を続けることができはずです。
後述しますが、捨て科目にする方も過去問だけはしっかりやっておくことをおすすめします。
過去問だけで正答できる問題数は1.8問
どんな資格試験もまずは過去問の克服です。これが基本的な勉強方法です。
過去問を完璧に仕上げた場合、本試験でどのくらい得点できる可能性があるのでしょうか。
商法・会社法の5肢択一問題では、過去問題だけで正答できる問題数は1.7問というデータがあります。
2015年度 (平成27) |
2016年度 (平成28) |
2017年度 (平成29) |
2018年度 (平成30) |
2019年度 (令和元年) |
2020年度 (令和2年) |
2/5 |
1/5 |
2/5 |
2/5 |
2/5 |
1/5 |
商法・会社法では、過去問を完璧に仕上げるだけで2点は取ることができることになりますね。
5肢択一なので、確率的には適当に解答しても5問のうち1問は正解できる計算になります。
商法・会社法は5問中3問を正答できれば上出来です。
もちろん全問正解できれば合格できる可能性はぐんと高まりますが、たくさんの時間を費やしてあと2問を取りに行くことが効率的かどうか、自分の勉強の進捗具合と合わせてしっかりと考えましょう。
3大法令が仕上がっていない場合は、先に3大法令を仕上げることに注力すべきです。
捨て科目にするかしないかは別にして、最低限、過去問を完璧に解けるようにしておくことが大事だと思います。
過去問を完璧に仕上げておくと、2点は確実に取れる可能性があるぞ!
おすすめの教材と進め方
行政書士の商法・会社法で点数を取るために必要な教材です。
捨て科目にせずに勉強したいという方は参考にして下さい。
勉強の開始タイミングは、3大法令を一通り終えた頃、夏以降で十分間に合うでしょう。
● 必要な教材
- しっかりわかる 講義生中継 商法・会社法
- 合格革命 肢別過去問集(一問一答)
- ウォーク問 過去問題集(5肢択一・記述問題)
- 出るとこ千問ノック(一問一答)
- 模試(市販模試・公開模試)
- 六法
● タイムスケジュール
テキストは好きなものを使用しても構いません。
行政書士専用のオールインワンの合格テキスト(すべての科目分野が1冊になったテキスト)を使用しても、専門書を使用してもいいと思います。
オールインワンのテキストは過去問を中心に編成されているので、ボリュームも多くなく、行政書士試験の商法・会社法の過去問対策として最適だと思います。
でも行政書士以外の試験への対応は難しいので、司法書士などの他の資格へのステップアップを見据えているのなら専門書を選択する方がいいでしょう。
行政書士試験では配点が少ないのでそこそこに勉強を終える人が多いですが、会社法は面白いので試験終了後勉強を継続する人も多いみたいです。
僕が使用したテキストは「行政書士 しっかりわかる 講義生中継 商法・会社法」です。
行政書士試験にしか対応してませんが、ボリュームが少なく、比較的短い時間で読めてしまうので負担が少ないです。
憲法・民法・行政法に合わせて「よくわかるシリーズ」を選択したかったのですが、ボリューム的に勉強しきれないと判断し断念しました。
ただ、「しっかりわかる 講義生中継」の内容はあまり良くなく、図やイラストなどもけっしてわかりやすいとは言えません。
行政書士試験対策として基礎的なことは網羅されていますが、これだけで過去問を完璧に正答することは難しかったです。
まずこのテキストで基本的なことを抑えて、過去問や模試などで周辺知識を肉付けしていく必要があります。
勉強の開始タイミングは、夏からで十分間に合うでしょう。
じっくり読み込むよりざっくりと何度か読み返した方がいいぞ!
過去問には、一問一答、分野別、年度別の種類があります。
3つの中で一番重要なのは一問一答です。
なぜなら、一問一答が解けるようになると分野別や年度別は必ず解けるようになるからです。
過去問は一問一答から始めるようにしましょう。
僕がおすすめしたい一問一答の過去問は、合格革命の「肢別過去問集」です。
行政書士試験でとても有名な問題集じゃ!
「肢別過去問集」には、昭和63年から昨年までの本試験の問題が掲載されています。
とても基礎的な内容になっているので、日々の勉強のベースにし、試験直前まで反復して使用するのがいいでしょう。
この問題集に出てくる条文や判例は、最低限すべて確実に答えられるようにしましょう。
それくらい行政書士試験において基礎的な問題集です。
分野別の過去問は、LECの「出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集❶ 法令編」でいいでしょう。
「ウォーク問」には過去10年分のすべての問題が分野別に収録され、「肢別過去問集」に掲載されていない問題も掲載されています。
この問題集では5肢択一問題や行政書士試験独特の言い回しに慣れることを念頭に置きながら、要所要所で解き直すようにしましょう。
10年分の過去問に出てくるすべての問題の論点や判例も必ず完璧に抑えておきましょう。
10年分の過去問題を完璧に仕上げること、それが目標じゃ!
ここまでの過程をしっかりと仕上げることができれば、本試験で5問中2問は正答できる力が付いているはずです。
ここからは市販模試や公開模試などを使用して、実践レベルで応用力を上げていくことになります。
市販模試と公開模試はどちらを使用してもそこまで大差は構いません。
会場で本試験と同じ状況で受験したい方や、受験スコアを知りたい方は公開模試も受験しましょう。
出版社や予備校で出題タイプが違うので、たくさんの模試を受ければ受けるほどさまざまなパターンに触れることができます。
また、合格革命の「一問一答式 出るとこ千問ノック」をレパートリーに追加してもいいでしょう。
「千問ノック」は、過去問ではない一問一答の予想問題集です。
少し変わった問題や重箱の隅を突いたような細かい問題もあるので、優先順位は低めです。
時間に余裕があればで構いません。
模試で間違えた問題はしっかりと見直しをして、暗記が不十分な条文にもしっかり目を通しておきましょう。
これが実力アップに一番効果的です。
過去問と比べるとかなり難しいですが、回数を決めて何度も復習をしましょう。
本番では初見の問題と対峙することになります。
初見の問題をたくさんこなして対応力を身に付けましょう。
試験直前(1週間くらい前から)には、年度別過去問を最新年度から3年分ほどしておきましょう。
予備校の模試から本試験の言い回しに目を戻しておくことが目的です。
年度別過去問は、「肢別過去問」や「ウォーク問」で解答した問題ばかりなので、ほぼ正解できるはずです。
市販模試には付録で直前の年度分の過去問が収録されているものもあり、行政書士試験研究センターのホームページでも直近6年分の過去問をダウンロードすることができます。
著作権の関係で割愛されている問題もあり、解説もないので、市販の年度別過去問を購入してもいいでしょう。
まとめ
行政書士試験の勉強方法はさまざまで、挑戦した人の数だけの勉強方法があります。
勉強方法に正解や不正解はありませんが、唯一言えることは合格者の勉強方法は正しいということです。
合格者の勉強方法で自分に合っていると思うものはできるだけ試して真似をしてみるようにしましょう。
商法・会社法は配点が低いので、最初から捨て科目にしてしまう人も多いです。
捨て科目にする人も過去問だけはしっかりとしておきましょう。
捨て科目にしない人は、毎日10分と時間を決めて勉強を進めていきましょう。
● 最低限すべきことは過去問を完璧に仕上げること
行政書士試験では、まず3大法令をしっかり仕上げることが先決です。
夏までは3大法令、夏以降は商法・会社法、とざっくりスケジュールを組んでおきましょう。
頑張って下さい。