こんばんは。 行政書士試験合格のひねもすのたり管理人のブソンです。
「ひねもすのたり 独学で!資格ブログ」は、独学で資格取得を目指していくブログです。
行政書士試験について、勉強時間や方法、使用したテキストなどを紹介していきたいと思います。
難易度
難易度 かなり難しい
行政書士試験の最近10年間の合格率は、約11.6%です。
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
|
2023 |
46,991人 |
6,571人 |
13.9% |
2022 |
47,850人 |
5,802人 |
12.1% |
2021 |
47,870人 |
5,353人 |
11.2% |
2020 |
41,681人 |
4,470人 |
10.7% |
2019 |
39,821人 |
4,571人 |
11.5% |
2018 |
39,105人 |
4,968人 |
12.7% |
2017 |
40,449人 |
6,360人 |
15.7% |
2016 |
41,053人 |
4,084人 |
10.0% |
2015 |
44,366人 |
5,820人 |
13.1% |
2014 |
48,869人 |
4,043人 |
8.3% |
難易度は、かなり難しいです(星5つまでの難易度までしか想定していなかったため、星6つになってしましました)。
合格基準点は180点以上の絶対評価ですが、合格率はここ数年は少しずつ上がっています。
記述問題で点数を調整し、合格率を10%前後で推移させたい意図がある気がします。
合格するにはまず過去問を完璧にした上で、そこからどれだけ知識を上積みできるかが重要になると思います。
テキストと問題集
テキスト
行政書士のテキストは、たくさんの種類が発売されています。
オールインワンテキストか専門書かで意見が分かれますが、どのテキストを選んでも大差はありません。
フルカラーか2色刷りか、イラスト多めか少なめか、あとはフォントの種類など、自分が読みやすいと思ったテキストを選べば大丈夫です。
テキストは長く使用するものですので、何冊かを見比べて感覚と予算で選んでください。
わしは専門書を選んだぞ!
僕が使用したテキストは、憲法、民法、行政法の専門書と、行政書士試験向けの商法・会社法のテキスト、あとは判例六法です。
憲法、民法、行政法の「よくわかるシリーズ」は、2色刷りで図は少なめなのでとても読みやすいです。
民法は少し多めのボリュームになりますが、憲法と行政法はちょうど良いページ数だと思います。
講義を受けているかのように文章中心で進んでいくので、詰まることなくスムーズに読み進めることができます。
憲法、民法、行政法はこの3冊で十分に基礎を固めることができます。
2020年には民法改正があり、行政法も頻繁に改正されるので、テキストは最新ものを選ぶようにしましょう。
商法・会社法は「行政書士 しっかりわかる講義生中継」を使用しました。
内容と構成があまりよくありませんが、行政書士試験で最低限の点を取る知識は身に付けることができます。
比較的薄いので、商法・会社法は捨てたくないけどそこまで時間を割くことはできない、という方には最適なテキストだと思います。
行政書士試験では、手元に六法がある方がいいと思います。
基本的に、テキストは六法の条文や判例をわかりやすく噛み砕いたものだと考えていいでしょう。
六法があれば、テキストや問題集に出てきた条文をすぐに確認することができます。
各科目の条文素読にも必要だと思います。
六法にもたくさん種類があるので、実際に本屋で見て自分あったものを選んでください。
収録法令で選ぶのもいいぞ!
問題集
問題集には、過去問題集とその他の問題集があります。
過去問題集には、一問一答、分野別、年度別の3種類があります。
一問一答 分野別 年度別の順で進めていくと効率的に理解を深めることができます。
過去問題は、行政書士試験研究センターのホームページからもダウンロードできます。
行政書士試験は、行政法以外、過去問から出題されることはほとんどありません。
過去問以外の問題集をして、違う角度から理解を深めておくことはとても大事です。
余裕があれば、予想問題集もしておきましょう。
また、民法と行政法では記述対策の問題集も必要になります。
できるだけたくさんの問題が載っている問題集を選びましょう。
過去問や問題集を仕上げたタイミングで模試に入りましょう。
市販模試や公開模試のどちらでもいいですが、たくさん数をこなして初見の問題に慣れておきましょう。
勉強時間と方法
勉強時間の目安 650時間
行政書士試験の試験範囲です。
憲法、行政法、民法、商法、会社法の他にも、個人情報保護法などたくさんの法令に触れます。
政経社や文章理解といった一般的な科目分野もありますので、幅広く勉強する必要があります。
試験科目 | 内容等 |
行政書士の業務に関し必要な法令等 | 憲法、行政法、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題
法令については、その年の4月1日現在施行されている法令に関して出題 |
行政書士の業務に関連する一般知識等 | 政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解 |
試験科目は、憲法、行政法、民法、商法会社法、基礎法学、一般知識に分かれておるぞ!
650時間という時間は、1日2時間の勉強を休みなく続けて10カ月半かかります。
1日3時間勉強できれば、7カ月と少しになります。
休日なども考えて、余裕をもってスケジュールを組みましょう。
試験日の10カ月半前を目安に、勉強を開始しましょう。
ちょうど年末ごろからスタートじゃ!
12月半ば〜4月(3大法令・テキスト)
時間の目安 210時間
1日に2時間ずつ、テキストを読み進めていきましょう。
順番は、憲法 民法 行政法の順がおすすめです。
民法はしっかりとした理解が必要な科目分野ですので勉強に時間がかかります。
憲法と行政法は暗記ですので、反復が必要です。
たくさんの暗記科目を後ろに残すのは得策ではないので、配点とボリュームが少ない憲法と民法を同時に進めましょう。
まずはテキストにざっくりと目を通して、どのような内容を学んでいくのか、全体像を把握するようにして下さい。
なんとなく内容がわかり始めたら、詳細部分まで読み込むようにしてください。
初めから丁寧に読み込んでも必ず忘れるぞ!
初めの3カ月で憲法と民法を2周ずつ、次の2カ月で行政法を2周しましょう。
行政法のスタートが憲法・民法より遅くなりますが、それで構いません。
まずは、憲法と民法のテキスト学習を先に済ませてしまいましょう。
それぞれ1日30ページくらいずつのペースを継続してください。
1週間のうちで予定より時間が余れば、わかりにくかったところを重点的に読み返しておきましょう。
長期的な勉強になるので、この時点でいくら頭に詰め込んでも必ず忘れます。
まずは、基本的な知識だけを付けることに重点を置き、過去問で細かい知識を補完していく方法が最善です。
あとは苦手意識をできるだけ取り除いておくことも大切です。
1週間のうちに休む日をしっかりと作りましょう。
暗記は休むことで、覚えたことが脳に定着します。
勉強のし始めはテキストに集中じゃ!
3月〜7月(3大法令・過去問+その他問題集)
時間の目安 210時間
テキストを2周ずつして基本的な知識を身に付けたら、問題集に入りましょう。
憲法と民法は先にテキストを読み終えているはずなので、行政法のテキストに入るタイミングで問題集に入りましょう。
憲法と行政法は肢別過去問集、民法はスーパー過去問ゼミから進めることをおすすめします。
肢別過去問集は一問一答の問題集なので、ウォーク問(5肢択一)をする前に終えておくととても効果的です。
民法はスーパー過去問ゼミで基礎をしっかりと身につけておき、行政法もウォーク問までした後はスーパー過去問ゼミで判例問題をたくさんこなしておいた方がいいでしょう。
テキストをいくら読み込んでも肢別過去問集やスーパー過去問ゼミの正解率は低いと思いますが、肢別過去問集までこなした後のウォーク問の正解率は高くなるので気にすることはありません。
出題された条文や判例を丁寧に六法で確認するようにしましょう。
間違えた問題の解説をしっかりと読み、理解できなければテキストに戻って該当箇所を確認するようにしましょう。
憲法
肢別過去問集 ウォーク問の順
民法
スーパー過去問ゼミ 肢別過去問集 ウォーク問の順
行政法
肢別過去問集 ウォーク問 (必要ならスーパー過去問ゼミ)の順
7月末までに憲法、民法、行政法の過去問を完璧に仕上げましょう。
肢別問題集はこれで終わりではなく、試験の直前までページ数を決めて毎日繰り返すようにしてください。
スーパー過去問ゼミとウォーク問は要所要所で解き直すタイミングを作るようにして下さい。
時間に余裕ができれば、予想問題集の千問ノックを購入して隙間時間に活用してもいいと思います。
この時期も、休日を作ってしっかり休みましょう。
3月から7月末までは過去問期じゃ!
7月〜8月(基礎法学・商法会社法・一般知識・記述対策・3大法令復習)
時間の目安 90時間
3大法令の過去問を仕上げた後は、基礎法学、商法・会社法、一般知識の対策に入りましょう。
できれば7月中旬、遅くともとも8月には3大法令以外の科目分野に入っておきたいです。
基礎法学と商法会社法は、テキスト 肢別過去問集 ウォーク問の順で進めて下さい。
一般知識の情報公開・個人情報保護は、肢別過去問集 ウォーク問の順でいいでしょう。
もしテキストが必要と感じれば、オールインワンテキストがボリューム的に最適です(どのオールインワンテキストでも大丈夫です)。
個人情報保護法や行政機関個人情報保護法などの重要法令は、六法などで条文学習をしっかりとしておきましょう。
一般知識の文章理解は、まず過去問を解いて下さい。
コンスタントに2問以上を正答できる場合は、とくに文章理解の対策の必要はないと思います。
それでも不安なら、公務員試験用の文章理解の問題集をどれか1冊購入して、1日1問ずつ解くようにしましょう。
一般知識の政経社の対策はする必要はありません。
過去問を一通り解いて、どんな問題がどのように出題されるのか把握できれば十分です。
もし心配なら、ニュース検定公式テキストなどを読んで時事力を身に付けておきましょう。
行政法と民法の記述対策は、記述問題集を購入しましょう。
細かく条文や判例知識を聞かれるので、六法で丁寧に条文暗記を始めましょう。
同じ論点は出題されないので過去問をする必要はないですが、論点や出題形式は確認しておきましょう。
基礎法学
よくわかる憲法 肢別過去問集 ウォーク問の順
商法会社法
しっかりわかる講義生中継 肢別過去問集 ウォーク問の順
一般知識(情報公開・個人情報保護)
(必要ならオールインワンテキスト) 肢別過去問集 ウォーク問
一般知識(文章理解)
過去問 (必要なら公務員用問題集)
一般知識(政経社)
過去問 (不安ならニュース検定公式テキスト)
記述
問題集 六法
基礎法学、商法会社法、一般知識、記述対策は、3大法令の勉強に追加してするようにしましょう。
3大法令の勉強は止めてはいけません。3大法令をベースにあくまで付加的に進めていきましょう。
8月末までには、すべての科目分野に触れましょう。
ここまで来てやっと行政書士試験勉強のスタートです。
すべての科目分野の過去問は完璧に正答できる状態にしておきましょう。
もし3大法令の勉強が進んでない場合は、基礎法学、商法会社法、一般知識、記述対策に入る前に3大法令の勉強を仕上げることに注力して下さい。
このときも、休日を作って休むことを忘れずに。
8月末までにはいたん全範囲に触れておくのじゃ!
9月〜10月(模試)
時間の目安 120時間
試験2カ月前になれば、模試をしていきましょう。
模試は、市販模試でも公開模試でもどちらでも構いません。
週に1回、多くても週に2回、と日にちを決めてリズムを作りながら取り組んでいきましょう。
1日1年分ずつ、集中して解きましょう。
本番の試験時間(180分)を計測して、途中で休憩せず、時間を超えないよう意識して進めて下さい。
本番の時間の感覚をつかんでおきましょう。
答え合わせをして、間違えた問題や迷って解答した問題はしっかりと確認しておきましょう。
復習には解答するのと同じくらい時間がかかると思いますが、しっかりとしておくようにして下さい。
模試は本試験より難しく、出題範囲も広くなっています。
この復習をしっかりすることで実力は確実にアップします。
行政書士試験の出題順は、「基礎法学・憲法7問」「行政法19問」「民法9問」「商法・会社法5問」「多肢選択3問」「記述3問」「一般知識14問」の計60問です。
得意不得意を考えて、どの科目分野から解いていくのか、各科目分野にどのくらい時間がかかるのか、自分なりのパターンをいくつか見つけて試しておきましょう。
時間が足りないと感じる方は、自分の得意分野から解答するようにするのもいいと思います。
記述問題抜きで180点を取ることを目標に解答していきましょう。
模試は難しい。初見の問題にたくさん触れておくのじゃ!
11月(年度別問題集・総復習)
時間の目安 20時間
試験直前期には、年度別問題集を3年分ほど必ずしておきましょう。
模試から本試験の言い回しに目を戻しておくことと最終的な復習が目的です。
1日1年分ずつ、3日で3年分の過去問を解きましょう。
過去問はしっかりとこなしてきたはずなので、ほとんどの問題は正答できるはずです。
時間もそこまでかからないでしょう。
覚えきれていない条文暗記はこの時期にしっかりと詰め込みましょう。
日頃の勉強する上で直前に暗記することをリストアップしておくと暗記に集中できます。
一度テキストに戻って、ざっくりと読み返してみるのも知識の穴を埋めるには効果的だと思います。
とくに改正民法部分やその他法改正部分はしっかりと条文と論点を抑えておくようにしましょう。
直前期は、総復習と暗記に集中するのじゃ!
当日
試験は午後からですが、当日はとくに勉強しなくても大丈夫です。
試験会場にテキストや問題集を持っていく必要もありません。
ただ、遅刻や忘れ物がないよう、試験開始時間や会場、持ち物などを受験票でしっかり確認して、前日に準備しておきましょう。
今まで勉強してきた自分を信じるのじゃ!
● しっかり勉強計画を立てること
● 余裕を持って勉強を進めること
これらは無理なく試験に合格するのコツの一つです。
合格することだけが目的ではないはずですので、詰め込みや一夜漬けなど負担の大きい勉強方法はとるべきでありません。
毎日少しずつ確実に階段を登っていくイメージを持って勉強していきましょう。
それが合格への一番の近道です。
まとめ
行政書士試験の難易度は、
難しい
勉強時間の目安は、
650時間
です。
試験日の10カ月半前から、勉強を始めましょう。
2022年を受験するなら、2021年12月中旬から勉強開始じゃ!