こんばんは。 1級カラーコーディネーターのひねもすのたり管理人のブソンです。
「ひねもすのたり 独学で!資格ブログ」は、独学で資格取得を目指していくブログです。
カラーコーディネーター検定レッスンでは、スタンダードクラスに合格するためのポイントを解説していきます。
今回は、Chapter4「色を美しく見せる光のマジック」から、分散・散乱・干渉についてです。
目 次
Chapter1「生活と色の効用」
●誘目性・視認性・識別性 ●力量性・活動性・評価性 ●物体色・光源色
Chapter2「色を自在に操る方法」
●色の三属性・色立体 ●表色系・カラーオーダーシステム ●系統色名・慣用色名 ●マンセル表色系 ●PCCS
Chapter3「きれいな配色を作る」
●色相・明度・彩度 ●有彩色同士の配色 ●多色配列・面積バランス
Chapter4「色を美しく見せる光のマジック」
●反射・透過・吸収 ●混色 ●分散・散乱・干渉 ●演色性・色の恒常性
Chapter5「背景色を上手に使って色の見えを変えてみよう」
●眼の構造 ●眼から脳へ ●対比効果 ●同化効果 ●膨張収縮感・軽重感・寒暖感
Chapter6「色の売り上げをアップするために」
公式テキスト
その他テキスト&問題集
Chapter4 色を美しく見せる光のマジック
虹や青空、夕日など、自然現象に見られる色は光の作用から生まれます。
光の性質を利用すれば、ものを美しく見せることができます。
なぜ虹が見えるのか?
光がある物質から別の物質に入るとき、進む角度が変化します。
その角度は物質によって異なりますが、このときの曲がる程度を屈折率と呼びます。
さらに波長によってその角度が変わることを分散といい、虹は分散による自然現象です。
虹は、雨が上がった直後や噴水に太陽の光が当たったときなどに見ることができます。 水滴の粒に光が入ると分散が起きます。分散によって各波長に分かれた光は水滴内の反対側で反射を起こし、入ってきた方向にもどって、再び空気中に出てまた分散が起こります。光のうち短い波長の紫は大きく曲がり、長い波長の光ほど曲がる角度が少なくなるという特徴があります。その結果、波長順に赤、橙、黄、緑、青、紫とアーチ状の色が見えます。これが虹です。
ふだん見ることができる虹を主虹と呼びます。その外側に、色の順番が主虹と逆の順番でもう1つの虹が見え路場合があります。これを副虹と呼びます。主虹は水滴に入ってきた光が水滴内の反対側で1回の反射が起きて見えますが、副虹はさらにもう1回反射が起こるため、色の順番が逆転します。
中国では二重虹を雄雌の龍と呼んでいたぞ!
なぜ青空は青く、夕陽は赤い?
青空と夕日は、光の散乱による自然現象です。
散乱とは、光が
等によって光の進行方向が不規則に変化する現象のことです。
光が大気中の微粒子などに当たったとき、短い波長ほど散乱され、より長波長の光ほど散乱が起きにくいという特徴があります。
私たちは上空の大気中で散乱された短波長の青い光を見ているので空は青く見えます。
一方、夕日は水平方向の光なので、大気が厚い分、短い波長の光はより散乱が起こりやすくなります。その結果、散乱されにくい長波長の光が目に届くので、空は橙色に見えます。
シャボン玉の色
光が波の性質をもっていることを端的に表している現象が干渉です。
干渉はシャボン玉やコンパクトディスク(CD)などの表面で見られます。
光の波の山または谷が出現する位置を位相といい、波の山と山が重なると強め合い、位相がずれて山と谷が重なると弱め合うことになります。
シャボン玉は表面張力によってできた薄い膜でできています。この薄い膜に光が入ってくると、表面で光の一部が反射し、残りの光が屈折を起こして膜を透過します。透過して膜の反対側で反射して戻ってきた光と膜の表面で反射した光とが膜の厚さのために位相がずれて干渉を起こし、いろいろな色が見えるようになります。CDも溝が彫られているため、表面と溝の底から戻った光が干渉し合って虹色に見えます。
タマムシの色も見る角度でいろいろな色が見えます。これは、羽根の微細構造によって光が干渉を起こしているからです。 この効果を利用しものが、乗用車の塗装に使われる干渉パールという顔料です。干渉パールは、干渉を利用して見る角度で違った色が見えるような特殊な効果を出します。
まとめ
虹や青空、夕日など、自然現象に見られる色は光の作用から生まれます。
分散、散乱、干渉の3つの現象はしっかりと抑えておきましょう。