こんばんは。 2級FP技能士のひねもすのたり管理人のブソンです。
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FP3級レッスンでは、合格するためのポイントを解説していきます。
今回は、「第1章 ライフプランニングと資金計画」から障害年金と遺族年金についてです。
目 次
1. ライフプランニングと資金計画
❶ キャッシュフロー表と個人バランスシート ❷ 6つの係数 ❸ 住宅ローン ❹ 医療保険・介護保険 ❺ 労災保険・雇用保険 ❻ 国民年金と付加保険料 ❼ 厚生年金 ❽ 障害年金と遺族年金 ❾ 企業年金
2. リスク管理
❶ 生命保険 ❷ 生命保険の種類 ❸ 払済保険と延長保険 ❹ 生命保険の控除と税金 ❺ 損害保険 ❻ 損害保険の種類(火災保険・地震保険) ❼ 損害保険の種類(自動車保険・傷害保険・賠償責任保険) ❽ 損害保険の控除と税金 ❾ 第三分野の保険
3. 金融資産運用
4. タックスプランニング
5. 不動産
6. 相続・事業承継
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第1章 ライフプランニングと資金計画
公的年金には、老齢年金以外にも、障害年金(障害基礎年金、障害厚生年金)と遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)があります。
障害給付
病気やケガが原因で障害者となった場合、障害年金や障害手当金を受け取ることができます。
障害給付には、国民年金の障害基礎年金、厚生年金の障害厚生年金があります。
障害基礎年金
障害基礎年金には、1級と2級があります。
受給要件
- 初診日に国民年金の被保険者であること
- 障害認定日(初診日から1年6カ月以内で傷病が治った日)に障害等級1級・2級に該当すること
納付要件
【原則】保険料納付済期間+保険料免除が全被保険者期間の3分の2以上
【特例】原則の要件を満たさない人は、直近1年間に保険料の滞納がないこと
年金額
1級 779,300円×1.25+子の加算額
2級 779,300円+子の加算額
子の加算額 … 第1子と第2子は224,300円(第3子以降は各74,800円)
障害厚生年金
障害厚生年金には、1級、2級、3級と障害手当があります。
受給要件
- 初診日に厚生年金の被保険者であること
- 障害認定日に障害等級1級・2級・3級に該当すること
保険料納付要件
障害基礎年金と同じ
年金額 令和2年度
1級 報酬比例部分×1.25+配偶者加給年金額
2級 報酬比例部分+配偶者加給年金額
3級 報酬比例部分
障害手当金 報酬比例部分×2(一時金で支給)
障害基礎年金と障害厚生年金、しっかり対比して覚えるのじゃ!
問題1)障害基礎年金の保険料納付要件は、原則として、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの国民年金の被保険者期間のうち、保険料納付済期間(保険料 免除期間を含む)が( )以上あることである
( 1 )3分の1
( 2 )2分の1
( 3 )3分の2
正解は( 3 )です。
遺族給付
年金加入者または年金受給者が死亡した場合、遺族の生活保障として遺族年金があります。
遺族給付には、国民年金の遺族基礎年金、厚生年金の遺族厚生年金があります。
遺族基礎年金
国民年金の第1被保険者が亡くなった場合で、一定の要件を満たしているときは遺族基礎年金が支給されます。
遺族の範囲
- 死亡した人に生計を維持されていた子または子のある親
子の要件 … ①18歳到達年度の末日までの子 ②20歳未満で障害等級1級または2級に該当する子
【特例】原則の要件を満たさない人は、直近1年間に保険料の滞納がないこと
年金額
780,100円+子の加算
子の加算額 … 第1子と第2子は224,500円(第3子以降は各74,800円)
父子家庭にも支給されるぞ!
また国民年金の第1被保険者には、寡婦年金や死亡一時金を受け取ることができる制度もあります。
寡婦年金
老齢基礎年金の受給資格期間(25年以上)を満たし、年金を受け取らずに死亡した場合、妻に支給される給付
要件 … ① 夫が亡くなった場合の妻に支給される ② 10年以上の婚姻期間 ③ 受給期間は60歳から65歳に達するまで
死亡一時金
保険料を納付した期間が合計3年以上ある人が年金を受け取らずに死亡し、遺族は遺族年金を受給できない場合、遺族に支給される給付
寡婦年金と死亡一時金は、いずれか一方しか受け取ることができません。
遺族厚生年金
厚生年金の第2被保険者が亡くなった場合で、一定の要件を満たしているときは遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金が支給されます。
遺族の範囲
- 死亡した人に生計を維持されていた①妻・夫・子 ②父母 ③孫 ④祖父母の順
夫・父母・祖父母の要件 … 55歳以上/受給開始は60歳から
子・孫の要件 … 18歳到達年度の末日までの子・孫
年金額
報酬比例部分の4分の3相当額
また、一定の遺族には中高齢寡婦加算や経過的寡婦加算があります。
中高齢寡婦加算 頻出
夫の死亡当時40歳以上65歳未満の子のない妻、または子があっても40歳以上65歳未満で遺族基礎年金を受け取ることができない妻に対して、遺族厚生年金に一定額が加算されます。
妻老齢基礎年金の受給が開始されると中高齢寡婦加算の支給は打ち切られます。
経過的寡婦加算
中高齢寡婦加算が打ち切られた場合の年金減少分を補完する制度です。
問題2)遺族厚生年金の中高齢寡婦加算の支給に係る妻の年齢要件は、夫の死亡の当時、子のない妻の場合、( )である
( 1 )30歳以上60歳未満
( 2 )40歳以上65歳未満
( 3 )60歳以上75歳未満
正解は( 2 )です。
問題3)遺族厚生年金の額(中高齢寡婦加算額および経過的寡婦加算額を除く)は、原則として、死亡した者の厚生年金保険の被保険者記録を基礎として計算した老齢厚生年金の報酬比例部分の額の( )に相当する額である
( 1 )2分の1
( 2 )3分の2
( 3 )4分の3
正解は( 3 )です。
問題4)Aさんの家族構成と公的年金加入歴は下記のとおりである。仮にAさんが現時点(58歳)で死亡した場合、Aさんの死亡時点において妻のBさんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、Aさんは、入社時(22歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする
氏名 | 続柄 | 生年月日 | 年齢 | 職業 |
A | 本人 | 1960年9月10日 | 58歳 | 会社員 |
B | 妻 | 1961年2月7日 | 58歳 | 専業主婦 |
C | 長女 | 1992年3月25日 | 27歳 | 会社員 |
( 1 )遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される
( 2 )遺族厚生年金と寡婦年金が支給される
( 3 )遺族厚生年金が支給され、中高齢寡婦加算額が加算される
正解は( 3 )です。
( 1 )遺族基礎年金は、18歳までの子がいる場合に支給されます
( 2 )寡婦年金は、妻が60歳から65歳に達するまでの間に受給できます
( 3 )遺族厚生年金も中高齢寡婦加算額(妻が40歳から65歳未満)も受給資格があります
問題5)Aさんの家族構成と公的年金加入歴は下記のとおりである。仮にAさんが現時点(35歳)で死亡した場合、Aさんの死亡時点において妻のBさんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、Aさんは、入社時(23歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする
氏名 | 続柄 | 生年月日 | 年齢 | 職業 |
A | 本人 | 1983年 6月10日 | 35歳 | 会社員 |
B | 妻 | 1985年 8月26日 | 33歳 | 専業主婦 |
C | 長男 | 2017年11月 8日 | 1歳 |
( 1 )遺族基礎年金と死亡一時金が支給される
( 2 )遺族厚生年金と寡婦年金が支給される
( 3 )遺族基礎年金と遺族厚生年金が支給される
正解は( 3 )です。
( 1 )子が18歳未満なので遺族基礎年金は支給されますが、死亡一時金(遺族基礎年金を受給できない場合に支給)は支給されません
( 2 )遺族厚生年金は支給されますが、寡婦年金は妻が60歳から65歳に達するまでの間に受給できます
( 3 )遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方の受給資格があります
問題6)Aさんの家族構成と公的年金加入歴は下記のとおりである。仮に、勇也さんが現時点(46歳)で死亡した場合、勇也さんの死亡時点において妻の弥生さんに支給される公的年金の遺族給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、勇也さんは、入社時(22歳)から死亡時まで厚生年金保険に加入しているものとし、遺族給付における生計維持要件は満たされているものとする
氏名 | 続柄 | 生年月日 | 年齢 | 職業 |
A | 本人 | 1972年8月10日 | 46歳 | 会社員 |
B | 妻 | 1976年6月16日 | 42歳 | 専業主婦 |
C | 長女 | 2001年5月 5日 | 17歳 | 高校生 |
( 1 )遺族厚生年金のみが支給される
( 2 )遺族基礎年金および遺族厚生年金が支給される
( 3 )死亡一時金および遺族厚生年金が支給される
正解は( 2 )です。
( 1 )子が18歳未満なので遺族基礎年金も支給されます
( 2 )遺族基礎年金も遺族厚生年金も受給資格があります
( 3 )国民年金の第1号被保険者としての納付期間が3年未満なので、死亡一時金の受給資格はありません
まとめ
FP3級では、「遺族年金」は頻出問題です。
寡婦年金や死亡一時金は支給などは、条件をしっかりと抑えておきましょう。
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